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アーティストじゃない

学校で学んだのはデザインだった。

学生時代、「モリタはアーティストだから...」と、ある先生が口にした。
いつだったか、職場で「モリタさんは芸術家だから...」と、ある上司が口にした。

全然違う。
自慢にならない、恥ずかしい話です。

現実・常識を超越して、自己の内面を掘り下げ追求し表現するのがアートだとして。
一本化されたコンセプトや仕様、発注者の気まぐれ───現場において、俗と利己心に埋もれ、自分にオッケー出せない自分から逃げている。そんな内面をさらけ出してしまえば、そんなおれはただ非常識なだけ。
アートなんてできない。

芸術作品はアーティストそのもの。
物質を超えて、ほんとうの優しさと強さと、美しさと狂気を持った人が、アーティストになれると思う。
アーティストってのは、なるものじゃなく、目指す先なんだろう、とも思う。

お客さんを抱える商業とは関係ない話だろうな。
たとえばデザイナーは、アーティストよりエンターテイナーに近いんじゃないか。


自分を掘り下げ、内へ内へ行くほど、その脈絡のなさ、汚さに辟易する。
それは、生まれ育ちから思春期を経て成人するまでの過程で、
どうしようもなかったこともあり、どうにかできたこともあっただろう。
捨てられないもの、捨てたくないものがいっぱいある。

自己肯定できない醜い自分そのものを、見てもらいたいと思えない。
内に溜まって吐き出そうとしているのは、ありがたい念仏でも、香しい芳香でも、心に響く旋律でもない。
ただの反吐だ。
そうではないとしたら、自分への癒し、慰めなのだろうか。そのほうがまだましだ。
いずれにしても、ひとに不快感や迷惑をかけられない。

自己表現よりもニーズに応えること。
そうすることが、唯一自分を許すための方法なのかな、と思う一方、何か勘違いしている気もする。

コメント (2)

mituki

主人は描く仕事で 私はささやかですが 作る仕事です
好きで入った仕事ですが 求められる物と 作るものは
いつも違います これは 大きなストレスです

このジレンマと すでに20年以上付き合っている主人は
「求められる物 作りたい物 この2本のレールは 両方大切だよ それは 芸術家だからとか商業デザイナーだからとかではなくてね・・・どちらにも大切な2本・・・
この2本は 時々クロスする その瞬間は必ずある!
続けてると そのポイントは少しずつ増えるんだよ」

私は今の仕事8年目です
クロスポイントは・・・まぁ ささやかではありますが
時々あるかなぁ・・とにかく もう少し続けてみます(笑)
 

モリタケ

mitukiさん

コメントありがとうございます!
そうなんですね。とても自分のためになり、
しみ込んでくるような気がしています。
きっと自分もこれからも、そのクロスする部分を探していくのだと思いました。
本当にありがとうございます。

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2008年09月11日 17:00に投稿されたエントリーのページです。

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